|
「わたしは いま とても しあわせです」という絵本が できあがりました。 今回は 私は絵のみで 文章は 白血病などの難病とたたかっている子どもたちの 実際の言葉を 大住 力さんがまとめて編集したものです。 見開きの 左側が一枚の絵で 右側に 子どもの言葉が 淡々とした表現で つづられています。 この内容をどんな絵で どんなふうに表現するか というところで このような 絵本というより画集のようなかたちになりました。 一枚一枚の絵も ストーリーを描くというより 一ページずつ お題をもらってタブローを描く という感じでした。 でも たぶんいままででの仕事の中では一番 描きたいものを描きたいように描かせてもらった と思います。 ラフ・スケッチの段階で なかなかOKが出なかったのですが 私の中では 強烈に一ページごとの色や情景が決定していて 「とにかく 描いてみます!」と 描き進めて 絵具の色の力で 納得してもらったような形です。 今回は本当に 色の力に頼りました。 絵具の神様(芸術の神様じゃなくて もっと道具としての かまどの神様的な)がいるとしたら 心から感謝したい。 そして とてもがんばって限りなく原画に近づけてくれた 印刷屋さんにも感謝します。 それから 今回の仕事が私にとって大きな意味をもつのは はじめて「家族愛」について描けたことです。 子どもの本の仕事をしていながら いままで 家族がテーマの仕事をしたことがありませんでした。 (けろファミリーが 唯一かえるだしコミカル・タッチだからなんとか出来たというくらいかな) いまいち「家族っていいな」という感覚がわからないので もちろん自分でおはなしは作れず 人の文章のお仕事でも なぜかそういうものが来なかった。 (一人暮らしのおばあさん とか 一人遊びの好きな子どもが主人公 というのが多い) なので 最初は こんな内容を私が描き表せるんだろうか? と 思っていました。 でも 結局それも 手を動かして絵を描くことで助けられたのでしょうか。 描いている途中で 私なりに いくつかのことが解って来ました。 子どもを持つお母さんの気持ちなんて 一生解らないだろうと思っていたのが お母さんの服の色を塗っている時に とつぜん「あ こういうことなのか」と感じたり そんなふうにしながら 16枚の絵を完成させました。 私の渾身の絵を 私の大切な人たちに 見ていただきたい気持ちはもちろんですが 子どもたちの言葉からも 家族や命ということだけでない 何かを感じていただけると思うので ぜひ 一人でも多くの方に この本を手にとっていただきたいです。 本屋さんに並ぶのは12月7日から9日ごろとのことですが Amazon 、セブンネットショッピング、ビーケーワン などで予約できます。 とつぜんCMモードですが クリスマスの贈り物にもいいかもですよ(笑。 よろしくお願いします~。 ・・・・・・・ 『 わたしは いま とても しあわせです ― 難病のともだちからあなたへ ― 』 大住 力・編 / 相野谷 由起・絵 ポプラ社 1300円(税別)
by hyacinth-holiday
| 2010-12-01 17:18
| work 絵本とおはなし
|
ファン申請 |
||